Quantcast
Channel: For Our Future since 11 March 2011
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2360

「脱原発」への攻防 追いつめられる原子力村

$
0
0

小森敦司『「脱原発」への攻防:追いつめられる原子力村』(平凡社新書、2018/2/17)



安倍政権下でも原発再稼働は進まず、電力自由化、東芝の経営危機、損害賠償裁判など、「ムラ」は確実に追いつめられている──。

安倍政権下でも進まない原発再稼働。さらに、電力自由化、東芝の経営危機、東京電力の経営問題での対立、国と東電の損害賠償裁判、東電元幹部強制起訴など、「ムラ」は確実に窮地に立ちつつある──。

菅直人元首相、河野太郎外務大臣などキーパーソンへのインタビュー、ふるさと喪失訴訟や、東電元幹部の津波対策への責任を問う裁判など、最新の状況も満載。
原発事故から7年取材を続ける記者が綴る。

 

爆  笑

 

目次:

はじめに

第1章 電力自由化で攻防激しく

 1 原産協会会長の危惧と東芝危機
 2 崩れる9電力の地域独占
 3 電源シフトへ大手電力の壁
 4 実力付ける再生可能エネルギー
 5 「事故費用の備え」をどうするのか

第2章 東電の実質国有化と国民への負担転嫁

 1 東電が負う「責任と競争」
 2 事故の賠償「免責通じぬ」
 3 廃炉、賠償で国民負担へ
 4 21・5兆円割振り短期決着
 5 経営トップ人事生え抜き「完敗」

第3章 何が起きたか、どう再生するか―当事者、被災者に聞く

 1 首都圏避難だったら地獄絵だった――元首相・管直人氏
 2 なぜ「伝家の宝刀」を使わなかったのか――元四国電力社員・松野元氏
 3 人間の生きる尊厳を奪われた――ひだんれん共同代表・武藤類子さん
 4 線量基準は私たちが決めるべき――チェルノブイリ法研究者・尾松亮氏
 5 福島再生、公害の教訓に学ぶべき――大阪市立大学教授・除本理史氏

第4章 電力・原発をどうするのか―政治家、専門家に聞く

 1 賠償、原状回復 東電は責任果たせ――衆議院議員・河野太郎氏
 2 差し止め訴訟「原発いらない」世論が支え――元裁判官・井戸謙一氏
 3 自然エネルギー、爆発的普及期に――自然エネルギー財団局長・大林ミカさん
 4 「原発のごみ」、総量に上限を――原子力資料情報室共同代表・伴英幸氏
 5 東芝の海外原発、失敗は必然だった――専門誌編集長・宗敦司氏

第5章 「ふるさと喪失」は償われるのか

 1 住職は地域が消えると恐れた
 2 主婦は戻れないと思った
 3 「ふるさと」を失ったのだ
 4 なぜ、裁判で闘うのか
 5 「納得できない」と集団訴訟に

第6章 津波への対策は十分だったのか

 1 1枚のCD-ROMに
 2 「ない」はずの資料が
 3 警告は無視されたのか
 4 「起訴すべき」と検察審査会
 5 対策は「不可避」だった?

あとがき

 

ニコニコ

 

著者プロフィール

小森 敦司(コモリ アツシ):1964年東京都生まれ。上智大学法学部卒業。87年、朝日新聞社入社。千葉・静岡両支局、名古屋・東京の経済部に勤務。金融や通商産業省(現・経済産業省)を担当。ロンドン特派員(2002~05年)として世界のエネルギー情勢を取材。社内シンクタンク「アジアネットワーク」でアジアのエネルギー協力策を研究。現在はエネルギー・環境分野などを担当。著書に『資源争奪戦を超えて』(かもがわ出版)、『日本はなぜ脱原発できないのか』(平凡社新書)、共著に『失われた〈20年〉』(岩波書店)、『エコ・ウオーズ』(朝日新書)など。

おねがい

 

「あとがき」から

 

 (前略)

 美しい地域が放射能に汚染されてしまった。

 首都圏などの電力供給が脅かされた。安定供給できなかった。

 事故費用を賄うための負担金が、今も私たちの電気代から徴収されている。本当に低コストと言えるのか。

 肝心の安全性については原子力規制委員会の前委員長がその在任中に、「基準の適合性は見ているが、安全だということは申し上げない」と発言していた。安全は誰が保証してくれるのか。

 事故が起きてなお、こんな大義名分が通ってしまうような国だ。

 原発にのめり込んで経営危機に陥る東芝のような企業が出てくるのも無理はなかった。

 (後略)

 

プンプン

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2360

Latest Images

Trending Articles